【2022/11にて終了】褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)を対象にした遺伝子パネル検査の研究受託

研究で実施してきた下記の褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)を対象にした遺伝学的検査ですが、2022年11月をもって受託を終了する予定です。2023年以降は衛生検査所による保険外検査に移行する予定となっております(詳細をご希望の場合は、下記までお問い合わせください)。多くの共同研究機関より検体提供を戴き、誠に有難うございました。引き続き我々は、褐色細胞腫・パラガングリオーマ患者の血縁者を対象にしたサーベイランスドックを開設予定で準備を進めております。今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。 

與那嶺 正人/竹越 一博

 

我々の研究室では、2007年~褐色細胞腫・パラガングリオーマに対する生殖細胞系列の遺伝子検査を実施してきました。2020年3月までに発端者380例の解析を行い143例(38%)の方の遺伝子変異を検出しています。

これまでの遺伝子検査は、PPGLの部位や併存疾患から検索する遺伝子の優先順位を決めて、サンガー法による単一遺伝子検査を複数の遺伝子で行い解析してきました。しかし、PPGLの原因遺伝子が多数見つかっていることから、欧米では複数の遺伝子を包括的に解析する次世代シーケンサー(NGS)を用いた遺伝子パネル検査が主流となっています。欧米で実用化されている遺伝子パネル検査を日本の検査機関で実施する場合は1検体あたり20万円を超える超高額なコストがかかります。

我々の研究室では、PPGLの12の原因遺伝子(FH, MAX, MEN1, NF1, RET, SDHA, SDHAF2, SDHB, SDHC, SDHD, TMEM127, VHLを包括的に検索する遺伝子パネル検査を「つくばi-Laboratory LLP」と共同で開発しました。8検体を同時に解析することで、1検体あたりの費用を7~8万円までコストカットしています。

この遺伝子パネル検査を2021年4月から運用開始予定です。検査を希望される場合には、当大学で承認された研究計画書等をもとに各施設の倫理審査委員会の承認を得た上で、検体をご提供ください。遺伝子変異が見つかった場合は、これまでの知見やデータベース、in silicoツールを利用して、病原性の解釈を加えて、ご返却いたします.

 

※遺伝子パネル検査に関するご相談は下記、與那嶺 正人(よなみね まさと)までお問い合わせください。

 

お問い合わせ先:

〒305-8577

茨城県つくば市天王台1-1-1 医学系学系棟 臨床検査医学研究室235

筑波大学 医学医療系 臨床検査医学/スポーツ医学研究室 

與那嶺 正人 

電話:029-853-3209

Eメール:yonamine.masato.fu@u.tsukuba.ac.jp

 

注意点:

・各施設にて患者さんに検査の説明や同意書の取得、遺伝カウンセリングを実施していただく必要があります.

・各施設の研究費から遺伝子検査費用を徴収いたします。具体的には、検査結果を返却時に、施設宛に遺伝子解析費用として「つくばi-laboratory LLP」より69,850円(税込)が請求されます。

検体の送付先や費用の徴収方法について、各施設で「つくばi-Laboratory LLP」との調整を行っていただきます.

・8検体が集まってから解析を行うため、結果を返却するまでに半年~1年以上かかる可能性があります。

・発端者以外の親族の解析については個別でご相談ください

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